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仲好しこよし
千年の歴史に触れてふと、思った事、其れは・・・。
   退位を望んで居られる天皇、恐らく退位が認められ、上皇に為られるのであろうが、「退位したら京都に来れば好いのになあ。京都には御所も在って棲むには困らないだろうし、お客があったら迎賓館も在るし・・・・。ノンビリしはったら。」とふと、考えた。無責任な京都遷都論???否々、天皇はんの隠居論や。                     
平成29年2月25日(土、晴)

しょうも無い三隣亡
  横綱白鵬が土俵入りを奉納するという新聞記事を読んだので、上賀茂神社に向かった。しかし、此れが、我等夫婦にとって三隣亡と為ろうとは・・・。其れは・・・、二条堀河駅から上賀茂神社への直行バス67番が一日三本で乗れず、上賀茂御薗橋から歩かねば為らなかった事が一隣亡で在る。二隣亡目は、神社の二の鳥居神前で挙行された白鵬の横綱土俵入りが観客が多過ぎて見えなかった事。三隣亡目は、神社前の名物「鯖の焚いたん」つまり、鯖の煮付けが売り切れで食えなかった事で在った。
  しかし、我々の三隣亡はほんまに、「しょうもない三隣亡だね」。

  帰路、四条河原町まで足を伸ばして先日、博士が教えてくれた漬け物屋、村上重商店に寄って千枚漬けとチリメンすぐきを買う。千枚漬けはさすが、博士の亡くなったお母さんが「村上さん以外の千枚を美味いと言う人は京都人に非ず」の言葉がぴったり。添加した甘みが無く、蕪菁自身の甘みのさっぱりした、それでいてうま味が何時までも舌に残る。千枚漬けの老舗を自称する大藤でも甘ったるさを感じさせるが、村上重さんの千枚漬けは比較に為らない。只、惜しむらくは、「千枚漬けの蕪菁のシーズンが今月で終わる」との事。11月まで我慢!我慢!       
平成29年2月26日(日、晴)
「都の辰巳に棲まいして・・・・」第一編
    法住寺を荘厳する吊り雛人形
  法住寺から身代わり不動の供養にお誘いを頂いた。参拝者の少ないのが好い。拝殿で御本尊のお不動様を奉納する勤行と法話を聞かせて頂いて、本堂でお昼の接待のちらし寿司を頂いた。庫裡の書院には、沢山の吊り雛が天井から吊り下げられ、壇飾りの雛人形が並べられて寺を荘厳する。金魚の吊り雛は「芽(目)が出る様に」。花は「綺麗な娘に成長する様に」と言う願掛けとか。そう言えば、明日から弥生三月、奈良東大寺の修二会も始まる。3月5日は啓蟄、虫も冬眠から覚めるという。愈、春が始まる。
   遊びせむと 歌詠む帝の 不動尊 春来たりぬと 微笑如く
   法住寺 身代わり不動や 梅の花 香りを納めて 如月晦る
   吊りし雛 壇雛彩り 華やかに 春を迎ふる 法住寺書院

  法住寺を一歩出ると其処は三十三間堂の築地塀が聳え続く着物姿の外国人の世界で在る。賑やかな事、この上も無い。しかし、三十三間堂前の道を隔てて隣り合う法住寺と、信長に対して裏切った為に、滅ぼされた信長の妹お市の方の夫、浅井長政の菩提寺養源院更に、法住寺の裏に靜もる後白河院の御陵・・・・・。此の一郭が何時までも静けさをを保ち、続いて欲しい。
  そう言えば嘗て、小林博士が平安京の南大門「羅城門」と誤解していた三十三間堂つまり、蓮華王院南大門の内は後白河法皇の離宮跡に遺された祈りの世界、寺院や法王の御陵が置かれている神仏の世界で在る。当時の門は応仁の乱で焼失し、安土桃山時代に豊臣秀賴が再建した大門が今、静かに結界を示して佇む。南大門に本来、置かれるべき金剛力士も居られず、門の裏側に居るべき狛犬も無く、忘れられた様に静かに佇んでいるのが印象的で在る。人々の生活の喧噪から神仏の世界の静けさを護るつまり、結界を示すのが南大門に課せられた本来の由縁で在った。しかし今は、三十三間堂を訪れる着物姿の中国人等の騒がしさから門前の人々の日々を守る役目を果たすかの如く建っている。真逆の結界、祈りの世界の騒がしさから門前の人々の静かな生活を護る様に佇んでいる。
  平成29年2月28日(火、晴)
   阿吽の 金剛力士も 狛犬も 居まさね大門 神域護り佇つ
  現(うつつ)世(よ)と 転(うつし)世(よ)の結界 為す大門 静もり佇む 法住寺の護摩
「乙女等に、春が来た来た!春が来た!」
ー瓢逸白文京都はんなり歌草子ー{第三輯、桜咲く(巻一)}
弥生三月が始まった。
  我々世捨て老人には、どんな京の春がやって来るだろうか?西行法師は「願わくは 花のもとにて 春死なむ その如月の 望月の頃」と都の桜を詠んだが、春と聞くだけで何か、暖かい心弾む想いがこみ上げて来るのは筆者だけで在ろうか?
  先ずは手始めとして、伏見区醍醐支所に28年度分の確定申告書を朝一で提出しに行った。今日の提出に合わせて昨日は、深夜11時まで確定申告書の作成。毎夕、7時には布団に入るが昨夜は少し、頑張り過ぎたせいで眠い。身体がすっきりしないのは睡眠不足のせいで在ろうか?まあ色々有るが折角、都に越して来たんだから京の春を満喫しましょう。
   平成29年3月1日(水、晴)
    朝一番 確定申告 出し終へぬ 弥生三月 始まりしけふ
    久々に 仕事を為せし 心地して 確定申告 作り終ふ夜


キャンペーンの商品券が贈られて来た・・・・ちょっと、嬉しいね。
  京都に移り来てインターネットを、NTTの推薦するOCNに代えた。OCNキャンペーンセンターから9,000円の商品券が贈られて来た。何のキャンペーンか判らないが大いに儲かった気分で在る。人は何かを貰う時、其れが金券で在る時、悦楽を覚えるらしい。

  先日、鴻池祥肇参議院議員が学校建設を繞って森友学園の籠池泰典理事長の奥さんから買収を試みられた時、「無礼者・・・」と金を投げ返したとテレビに喋っていた。鴻池議員は何か、好からぬ事に捲き込まれる不安を感じたのかも知れない。金で其の地位を危うくする政治家が多いのに、見上げたもので在る。「自分なら如何する??恐らく、金を受け取ってニッチもサッシも行かなくだろうなあ。貧しいから仕方が無いか」と・・・。
  此の点、この学園の名誉校長に名を連ねた安倍昭恵夫人も安部首相も何等かの買収を受けている可能性が高い。或いは、大阪維新の会の議員さん、大阪知事さんの「買収劇もあり」で在ろう。しかし、大勢力を傘下に持つ首相の開き直った態度には、嘔吐が出る思いで在る。どうせ、安倍も「知らん」と言うだろうし、自民党はもみ消して終うんだろうな。権力ゴマすりの公明党ももみ消しに一役買うんだろうし・・・」と、思うと気分が晴れない。世の中、儚く為ってしまう。
         平成29年3月4日(土、晴)
「SPRING HAS COME」(春が来た)」巻一
  「創業千年のあぶり餅」に舌つづみ、千年の若水

  御室の仁和寺の奥、転法輪寺で修復された大表装の釈迦涅槃図を参拝させて頂いた。転法輪寺は創建当時は、大きな寺で在った事が想像される。涅槃図も大きいが、御本尊様の木彫阿弥陀如来座像も大きく、涅槃図拝観に訪れた人々を見下ろして御座る。甘茶を頂いた本堂から客殿に通じる廊下から眺める庭園も仲々のもので在る。其れに静かな処が好い。
  仁和寺の奥にこんな寺が在ったとは・・・。心洗われた涅槃画鑑賞で在ると同時に、京都の奥深さを思い知らされた。京の奥深さは帰路にも更に、痛感させられる事に為る。其れは・・・・・。

    涅槃画の 大掛け軸を 拝み仰ぐ 御室の奥山 転法輪寺

  釈迦涅槃図を拝観した帰り、先日食い損ねたあぶり餅喰いに今宮神社に立ち寄った。東門を出ると二軒の茶店が向かい合って立っている。「一文字屋和輔」さんのあぶり餅を頂いた。ついでに、創業以来、涸れた事の無いという古井戸を拝見させて頂いた。
  帰宅後、インターネットで調べたら、「一文字屋和輔」茶屋の創業は長保2年(公元1000年)と在る。長保2年と言えば、右大臣藤原道長が権勢華やかな事を背景にして自分の娘、彰子を一条天皇の中宮として入内させた年で在る。「凄いなあ。さすがは京都や!"お宮さんの境内のあぶり餅屋さん、千年の歴史を語る”や」と大感激。「凄いこっちゃ!紫式部さんも今宮神社参拝の途次に彼の餅を喰ったんや」と大感激。向かい合った反対側のあぶり餅屋さん、「かざり屋」は創業600年とか??応仁の乱の前であるという。歴史を誇る二軒の老舗茶屋で在る。 何れにせよ、千年の古都京都に万歳!万歳!万々歳!や。               平成29年2月24日(金、晴)

   創業は 千年昔とふ あぶり餅 式部も食ひしか 我も喰らひぬ
  千年の 歴史を誇る あぶり餅 古井戸の若水 今宮の鳥居
  千年の 古井戸の若水 滾々と 湧き居る茶屋の あぶり餅美味し