閑叔白文草々詩集の紹介

酔っぱらって詠みし詩一篇

想郷想汝懐汝郷
乗鳥上雲信東風
西來長江遡流水
心已離身到故郷
   白文題

 

「白文詩集」から三首紹介をします。読んで下さいね!

陶羽化恋     玉響の恋

 在中国小公寓、在日本遊蜘窟(閑        中国の寓居で、日本の遊蜘窟(閑叔草庵)    叔草庵)或是在路上・・・五合先生閑得      で、或いは道端で五合先生が閑に任せて詠   発慌地拙詠了此些詩篇。把幾些抽空。     んだ拙詩を、是も閑を持て余して一冊の詩     匯輯了一冊詩集、題叫「白文詩集」。      集に纏め、「白文詩集」と題してみた。        自吹自擂地反復看好幾篇、覚得正中      自画自賛しては読み返し、有頂天になっ      下懐暗自称快手舞足蹈。              て、独りでほくそ笑んでは喜んでいる。

仙郷霞泉玉響花      仙霞の水辺に咲くといふ。
漂霧抱撫陶羽化        たまゆらの花
幽香飄郁沈神境     漂ふ霞は人をやさしく抱き
誰看芳馨細嫩朶     花は幽かに匂ふといふ。
                   だが、・・・・
                誰がその花の馨を見しや?
                 その芳しき柔肌の馨を・・・。
                                 

 

ふとした出逢いに
  百年の恋を得
ふとした出逢いに
  百代の知己を得る
      白文

李白一斗詩百篇  李白は一斗飲めば詩を百篇詠みしといふ
白文一升十拙吟  白文は一升飲んでも拙詩は十吟のみ
今宵與客唱喋酒  今宵客有り唱い喋り酒を飲む
異邦友情忘故郷   異国の友情に暫し故郷を忘るる

「白文詩集第二巻」へ続く。

風信雲書

将陽往去彩夕霞  陽が去らんとする夕霞に
朱帯雲間舞天女  朱きすじ為す雲間に天女が舞う
応挙両手寄吾心  両手を応挙げて意いを寄送ろう
到遠離汝包幽情  遠く棲むお前に幽かなる情いを込めて・・・