風邪の漢方治療


風邪の漢方治療について

落語に「葛根湯医者」という小話があります。医者になりすましたにせ医者が、患者に対してなんでもかんでも葛根湯を処方する話です。
ところで、最近の医学論文に、「葛根湯医者」も真っ青の実験がありました。すなわち、風邪と思われる症例に対して無条件に葛根湯を投与した場合、何パーセントの患者に対して有効か、という実験です。実に、半数近くに効果があったそうです。 この話を聞いて、「漢方ってすごい!」と思ってはいけません。漢方は本来、こういう使い方をしてはいけないのです。
漢方は、その患者の体質に応じて処方されなければなりません。例えば、葛根湯なら「体格がよい人の風邪のひき始めで、首や方に凝りがある」場合に投与されるべきです。 漢方薬がその人の体質にあっている場合は、必ず効果があります。効かないときは、その薬の処方が間違っているのです。だから、「50パーセントに有効」という事はありえないのです。
ここでは「風邪」に対する代表的な処方をピックアップしてご紹介いたします。
未完成です。

風邪の漢方薬

処方目安禁忌(この場合は避ける)
麻黄湯 風邪のひき始めに頭痛、寒け、発熱と同時に手足の関節などが痛む場合に 発汗の多い場合、体力の衰えている人
葛根湯 風邪のひき始めで、汗が出なかったり首や肩が凝ったりするときに 循環器系に障害のある人、著しく胃腸虚弱
桂枝湯 体力の弱い人、病後で弱っている人が風邪をひいた場合に
小柴胡湯 体力が中程度の人で、風邪がこじれて咳がひどいときに。口が苦く食欲がないなど
五苓散 嘔吐、下痢など胃腸症状が伴う乳幼児の風邪に

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